これから揃えるおすすめ盆栽~初心者向け まずは持ちたい盆栽12種類~
盆栽を初めて間もないころは、「数ある樹の種類の中で何から揃えよう」と悩みを持つことも多いはず。盆栽は季節ごとにそれぞれ見ごろがありますので、できれば四季を通して楽しみたいものですね。
ということで今回は、年中隙間なく楽しめる「まずは持ちたい盆栽12種類とその特徴」について書いてみます。
盆栽を購入する際の参考にしていただけると幸いです。
NO.1 松(黒松、赤松、五葉松)
見ごろ…年中
<特徴>
一番の見頃は12月~1月の冬です。それ以外の季節でも鑑賞可能です。展示会の時に存在感があります。
年間通して季節毎に定期作業があるため盆栽技術が身に付きやすいという特徴もあります。
NO.2 真柏
見頃…年中
<特徴>
冬場(1月~2月頃)は生理現象により葉が茶変するものの、それ以外の季節はグリーンの葉を茂らせています。暑さ寒さにも強い、枯れにくい樹性は強健です。
樹形が多彩で、曲のある樹形作りなど自由に楽しむことが可能です。針金掛けによる矯正にもよくなじみます。
NO.3 津山桧
見頃…年中
<特徴>
針葉樹としての風格が楽しめます。樹形は一般的には直幹に仕立てます。
比較的成長がゆっくりのため、あまり手がかからず樹形を維持できます。
NO.4 もみじ
見頃…春~秋
<特徴>
盆栽の中では落葉樹の代表格として知られています。春の新緑から秋の紅葉まで楽しむことができます。
芽摘みや葉刈りなど雑木の基本作業が学べます。
NO.5 つつじ
見頃…春
<特徴>
早春の花もの盆栽の代表格です。
挿し木から簡単に作ることができ、樹形作りに作り手の個性が現れます。
NO.6 さつき
見頃…初夏
<特徴>
さつきは本来つつじの一品種で同じ仲間ですが5月下旬から6月に咲く品種をさつきと呼びます。品種改良は江戸時代から行われており、とにかく花が綺麗です。樹形作りもさることながら、美しい花を咲かせることに力を入れるさつきファンも多いです。
NO.7 さるすべり
見頃…夏
<特徴>
盆栽棚に彩りが少なくなる盛夏に咲く貴重な花のも盆栽です。
樹性強健で初心者にも育て易いです。小品盆栽には矮性品種の姫さるすべりがよく仕立てられます。
NO.8 萩
見頃…晩夏~秋
<特徴>
晩夏に可憐な花が咲く、秋の七草のひとつです。矮性種の屋久島萩(木萩)が盆栽ではメジャーです。
はさみ作りにより自然樹形が維持可能です。
NO.9 ロウヤ柿
見頃…秋
<特徴>
かわいらしい実の姿から、実もの盆栽の人気樹種です。小品盆栽に実を付けるには難しさはあるものの取り組む価値は十分あります。
NO.10 姫りんご、深山海棠
見頃…春、秋
<特徴>
りんごの仲間です。枝うちが荒く、樹形作りは難易度が高めです。
かわいい実もさることながら、春に咲く花は可憐で観賞価値が高いです。
NO.11 椿
見頃…冬
<特徴>
花が少なくなる新春~早春の貴重な花ものです。藪椿や侘介など慎ましく咲く花が盆栽に使われます。
NO.12 ヤブコウジ
見頃…冬
<特徴>
正月盆栽を中心に使われます。単独でもかわいい実に存在感があり、飾りの添えとしても重宝します。
素材(苗)の入手方法
小品盆栽は完成サイズで樹高20cm、ミニ盆栽は同じく10cmのサイズということもあり、種や挿し木の段階からサイズ感をコンパクトに保ちながら育成していくことが求められます。そのため、一度植木や庭木として育てられた株を小型の盆栽に仕立てなおすことはほぼ不可能です。
といった理由から、小型の盆栽を作る際は将来の完成形をイメージしながら数年の時間をかけながら作っていきます。一見遠回りのようですが、これがお気に入りの盆栽にたどり着く一番の近道なのかもしれません。
以上、これから揃える盆栽の考え方について書いてみました。
盆栽を楽しむ際の参考にしていただければ幸いです。